ブランディングって結局なにもの?概要と全体像まとめ

「ブランディング」という言葉、聞いたことはありますか?
最近でこそ名前を聞きますが、私もブランディングを本業と据えるまでは、ブランディングという意味をよく理解していませんでした。

なぜ意味がわからなかったのかというと、業界・聞く人のレベルや意識なのか、答えとして返ってくる言葉や意味が違うからです。

そうすると、作る順番やプロセスも違うし、完成されたアウトプットも違ってきます。
そもそも課題も解決できるかすらわかりませんよね。

どこまでがブランディングなのか。
何がブランディングなのか。
会社によって違うなんて、正直こわい。

現実に、そのような仕事が横行しています。

ですが、それは何も知らないからそうなってしまうのであって、その全体像を理解していると、うまく課題に合わせて選択できるのでは?と思い、筆を取りました。

ブランディングという言葉が、まるで一人歩きしているように感じてしまうことには、相応の理由があります。
本当に理解している人も会社も多くいますし、何となくしか理解していない人にも出会ってきました。

業界20年の知見も併せて、ブランディングの概要と全体像を整理してみました。
参考にしていただけると幸いです。

まず、一般的に「ブランディング」とはなんなのか、AIに聞いてみました。

ブランディングとは、企業や製品、サービスに対して特定のイメージや価値を構築し、消費者の心に独自の存在感を確立するプロセスです。
これには以下のような要素が含まれます:

  1. 独自の価値提案の開発
  2. 一貫したビジュアルアイデンティティの創造
  3. 顧客との感情的なつながりの構築
  4. 競合他社との差別化

効果的なブランディングは、単なるロゴやキャッチフレーズ以上のものです。それは、顧客が企業や製品と関わるすべての接点で一貫した体験を提供することを目指します。

ブランディングの目的は、認知度を高め、顧客ロイヤルティを構築し、最終的には企業の価値を向上させることです。成功したブランディングは、消費者の心に強い印象を残し、製品やサービスの選択時に優先的に考慮されるようになります。

ー 2024年10月

このような答えが出てきました。

もちろん、これをブランディングと捉えて良いと思います。

これら全てが「ブランディング」に含まれているのですが、そのニュアンスや解釈が違うことで、依頼主と受注会社で温度差が生まれているのではと感じています。

次章ではその全体像にふれていきます。

ブランディングというのは、先ほどのAIの応えの中にもある

「顧客が企業や製品と関わるすべての接点で一貫した体験を提供することを目指します」

とあります。
ということは、裏を返すと、価値を創ろ、消費者体験や見た目などの印象を改善すれば「ブランディング」になるのでしょうか?

答えは、NOです。
正確にいうと、見た目や形だけがブランディングではないという事です。

その答えはシンプルで、「ブランディング」の言葉を分解するとわかります。

ブランディングという言葉を分解すると、このようになります。

の2つからなっています。
これがそのままブランディングの順番になっています。

STEP

まずブランドというものを創り上げます。そこには想い・ストーリーがあり、それを感覚だけではなくロジカルに戦略から戦術へとつなげることで独自性(個性)が生まれます。

方向性や人格が定まり、はじめて形としてロゴマークやデザインで表現ができます。

STEP

お客様やステークホルダーに届け続けるには何をしたら良いか。どのような方法・手段・ステップが必要で、会社側では何を準備していくか。最終的にどのような関係性になりたいのかのビジョンと照らし合わせて、関係性をじっくり時間をかけて紡いでいく活動を行います。

ブランディングを簡単に説明すると、上記の2ステップです。
でも実際の現場では、より細かく細分化されたステップで構築していきます。

今まで理屈っぽく書いてきましたが、世界にも日本にも、
「続けていたらブランドができた」「気がついたらブランディングできていた」という事例も多々あります。成功事例もたくさんあるので、真似すればいいだけ!早いできるんじゃない?と思われるかもしれません。

トライされるのは良いと思います!
しかし、現場の人間から見ると、その事例は本当に自社と合うのか不明瞭なので、例としてあげることはできても、効果が確証できないものを薦める事はできません。
なぜ確証できないかというと、会社規模・成長フェーズ・社員数・関係人口など、正確に合致するものがないですし、過去と現代では、社会も生活する人の意識も違います。

ブランディングをするのであれば、今あるものから創る。
ことを強くお勧めしています。
信頼・実績・歴史、今ある、そこにしかない、素敵なピースを積み上げていきます。
もし悪いところがあるなら、見直していきます。過去は変えられませんが、反省と行動はできますよね。

これは完全オーダーメイドのような世界なので、会社・人・場所・それぞれの違いを、魅力や価値として引き出し、言葉や見えるもので共有・発信し、夢中になれるビジョンをかかげ、社会の中で光るインパクトに変える。
そうすると、自然と人を巻き込めるようなシナジーが生み出されていきます。

作って終わることはなく、現在進行形で活動していくことで、ブランド自体も進化していくので、その両方が成長していくムーブメントがブランディングの醍醐味と言えるでしょう。

前章では全体像について触れてきました。

では、先にも触れた、会社によって「ブランディング」の意味が違うことがなぜ起こるのか。

私が各業界の方と直接お話しする中で見てきたブランディングの違いをお伝えします。

ブランディング意味アウトプット効果と期間
ブランディング会社未来価値の構築、
経営戦略
社内向け・社外向け
と広め※守備範囲による
根本から入るので
時間がかかる
(長期的)
マーケティング会社
広告代理店
市場意識した商品や
戦略戦術、企画
広告・ウェブサイト
など※守備範囲による
期間を設ける為、
比較的効果が早い
(短期的)
デザイン会社見た目のかっこよさ・印象・コンセプトデザイン・制作物・
コンセプト
すぐに効果が出る
ものが多い
(短期的)
(2024年10月時点)

私も以前から、このまとめをセミナーやSNSで共有することがありましたが、多くの方から納得・共感を受けてきました。その反応からも、世の中の現状を改めて再認識しています。

注意点としては、この表は全ての企業が当てはまるものではなく、広く対応されている会社様もあります。相性や守備範囲をよく調べたり質問される事をお勧めします。

もし、相談をご検討されている方は、課題感や成長フェーズによって、相談依頼する会社を選択できると、なるべく早い解決に繋げられると考えています。ぜひご活用ください。

いかがでしたでしょうか。

私たちの生活や仕事の周りには多くのブランドがあり、ブランドというものを目にしない日は無いような社会に暮らしています。

情報過多の時代ですが、実はその中で多くの情報格差も起こっているのをご存知でしょうか? わたしたちが興味あること・知りたいことをうまく手に入れられていない事があるように、お客様も同じような課題をもたれています。

課題解決という点において、ブランディングは「ブランド」に特化した課題解決ということになるでしょう。

なお、弊社では以下のような課題にお応えすることができます。

上記は根本的な解決につながる課題感ですが、
ほかにもブランド周りの課題に対して、マーケティング・デザイン制作まわりでも、広くお力になる事ができます。

ブランディングは身体と一緒です。
何かが原因で力が発揮できていないということは、調子が悪いのと一緒です。
温度の下がっている原因がどこにあるのかを根本から見直し、整えていくと、すっきりと清々しく未来を描く事ができます。

温度の下がっているところを上げて、一緒に未来の温度をあげていきましょう。

自分の背中は自分で見えないように、外部の人間が、第三者的に、業界常識に捉われないことで、思わぬ価値・魅力と出会えるよう、パートナーとして一緒にお作りしていきます。

いつでもご相談ください。

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上野 藍
1983年生まれ 神奈川県出身。農業高校卒業後デザイン事務所に勤務したのち独立。大手中小企業や行政のクリエイティブからアートディレクションまで幅広く手掛ける。一般社団法人デザインスクール理事ののち、2023年吉日合同会社ブランディングシード設立。未来を盛り上げる地域企業を支援。1児の母。

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